知ってて得する作曲術!vol.2「add9(madd9)」コードの使い方
こんにちは!アクセルノートミュージックスクール代表の雉岡です。
今回は前回の「sus4」「7sus4」編に続き「add9」コードについて取り上げていきたいと思います。
それでは早速「add9(madd9)」について見ていきましょう!
『add9』とは
『add9』とは“add” ninth chord=アド・ナインス・コードを略したものになります。
“add”には「追加する」「足す」という意味があり、“ninth”はルート(根音)からの距離を示しています。“ninth”=「9」つまり、『add9』はメジャー(マイナー)トライアド(ex.『C』『Cm』)に9番目の音を足したコードのことです。
ここで「9番目の音って?」という方へ解説です。
Cメジャースケール(ルート=C)を例に考えていみましょう。
Cメジャースケールはドレミファソラシドという最もオーソドックスなスケールです。順番に第1音(ド)、第2音(レ)と上昇して行き、第8音でオクターブ上の(ド)に辿り着きます。そしてこの後はオクターブ上の音としてカウントを進めます。すると第9音=レ、第10音=ミとなっていくのです。つまり、始めの『ド』を第1音とした時、9番目の音はオクターブ上の『レ』になります。※9番目の音=2番目の音
これらの知識を応用して『Cadd9(madd9)』コードを作っていきます。
『add9』(madd9)の構成音
まず始めに『C』『Cm』コードを見て行きましょう。
『C』=C・E・G(ド・ミ・ソ)Interval=Root/Major3rd/Perfect5th
『Cm』=C・E♭・G(ド・ミ♭・ソ)Interval=Root/Minor3rd/Perfect5th
それぞれを『add9』コードにすると次のようになります。
『Cadd9』=C・E・G・D(ド・ミ・ソ・レ)Interval=Root/Major3rd/Perfect5th/add9(Major2nd)
『Cmadd9』=C・E♭・G・D(ド・ミ♭・ソ・レ)Interval=Root/Minor3rd/Perfect5th/add9(Major2nd)
※『Cadd9』は非常に透き通った響き、一方『Cmadd9』は非常に切ない響きを持っています。
次に『D』をルートに考えてみましょう。
まずDメジャースケールはレミファ♯ソラシド♯レとなり、第9音は『ミ』です。
『D』=D・F♯・A(レ・ファ♯・ラ)Interval=Root/Major3rd/Perfect5th
↓add9すると
『Dadd9』=D・F♯・A・E(レ・ファ♯・ラ・ミ)Interval=Root/Major3rd/Perfect5th/add9(Major2nd)
となります。
『add9』コードの表記
ここで『add9』コードの表記について理解しておきたいことがあります。
それは『add9』と表記する場合と『add2』と表記する場合の二つの捉え方が存在しているということです。
その理由は9番目の音と2番目の音がオクターブ違いの同じ音名であることにあります。J-popの世界では『add9』=『add2』が一般的ですが中にはオクターブ違うことから分けて考える人もいらっしゃいます。そのような方がはっきりとオクターブを区別をする際に『add2』という表記を用いています。
『add9』コードを使ってみよう!
『add9』コードはペダル・ノート(共通音)を意識したバラード楽曲で使われることが多いコードです。またメロディに9th音が含まれている時などそのメロディを強調したい時に使われます。
それではCメジャーキー(=Aマイナーキー)を使って実践していきましょう。
Ex.1
|Am7 |G |Fadd9 | |(Ⅵm7→Ⅴ→Ⅳadd9)
Ex.1はペダル・ノート(共通音)を意識した『G』音が常に鳴り響いているコード進行となっています。
この「ペダル・ノート」を意識することによって楽曲の流れをスムーズに聴かせることができるだけでなく、また、『add9』コードは非常に綺麗な響きをしているので癖の少ない印象を与える事ができます。こちらのコード進行は循環させてイントロなどに使うと雰囲気のある楽曲に仕上がります。
Ex.2
|Dm7 |G7 |Cadd9 |(Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰadd9)
こちらは前回の記事同様、「ツーファイブ」を使ったコード進行となっています。解決先の響きに透明感のある変化をもたらすことによって逆に思い切り着地した感覚とは少し違う、味のある進行です。
得た情報は実践あるのみ!
ここまで読んで頂きありがとうございます。実際にこうして得た情報は使ってみることを強くお勧めしています。音楽理論は頭を使って覚えるよりも耳で聞いて自分で響かせて体験として記憶しましょう。
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「続ける力」を身につけるために
— 雉岡 慧也 Keiya Kijioka (@keiya_kijioka) 2018年12月6日
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